シルクスクリーンプリントで使用するインクには大まかに2種類(油性と水性)に分けることができます。
今回は主に使われるプラスチゾルインク(油性)、水性ラバーインク(水性)について説明します。
油性インクはプラスチゾルと呼ばれ、PVC(塩ビ)のプラスチックが主成分で無臭に近く、自然乾燥はしませんが、インク製造会社によって決められた熱処理をしなければ乾燥しません。

自然乾燥しないので多くの枚数を連続で刷れる。 鮮やかな発色、プリント面がハッキリ出る。
デメリットとして
スキージや版の清掃に専用の有機溶剤が必要。 高温での乾燥ができる設備が必要。


水性インク
水性ラバーインクはアクリル系(ゴム性の樹脂)が主成分で水溶性で、独特な臭いがあり、自然乾燥する為乾かない様、素早い作業が求められます。

メリットとして
自然乾燥しないので多くの枚数を連続で刷れる。
鮮やかな発色、プリント面がハッキリ出る。
デメリットとして
スキージや版の清掃に専用の有機溶剤が必要。
高温での乾燥ができる設備が必要。


水性ラバーインク
水性ラバーインクはアクリル系(ゴム性の樹脂)が主成分で水溶性で、独特な臭いがあり、自然乾燥する為乾かない様、素早い作業が求められます。
メリットとして
油性よりもプリント面が柔らかく、ソフトな仕上がりになる。
版をそのまま水洗いできる。
自然乾燥が可能。
デメリットとして
インクの乾きが早く、版が目詰まりしてしまう可能性がある。
インクの滲みや擦れが出やすい。
どちらのインクも一長一短ですが、シルクスクリーンをまず体験してみたい方は水性インクをお勧めしています。
版の洗浄もご家庭の水道で可能ですし、乾燥も自然乾燥で大丈夫なのでお気軽に体験できると思います。
家庭で体験する簡易シルクスクリーン
今回は家庭で比較的簡単かつ、安価でシルクスクリーンプリントを体験できる方法を紹介します。
材料は
・100均:額
・画材屋:買えるメッシュ生地
・カッティングシート
・100均:スキージ
・100均:タッパー
・100均:アクリルガッシュ
まずは版作り
100均で買った額のコルクボードを外します。
メッシュ生地をコルクボードを外した額に貼り付けます。
注意する点としてはメッシュを貼る際たるまないようにするのがコツたるんでしまうとインクが綺麗に落ちにくくなります。
カッティングシートにお好きなデザインを描いて切り抜く。
注意する点はあまり細かすぎないようにする事!
細かすぎるとインクが上手く落ちなかったりカットの際難しくなります。。。
切れたカッティングシートの剥離紙を剥がしホッチキスで留めた方側に貼り付ける。
版の完成!!
早速プリント作業へ、、、
アクリルガッシュは乾きやすいのでなるべく早く作業することをお勧めします!
用意したTシャツが薄手の物だとアクリルガッシュがTシャツから染み込んでしまう場合があったり、平坦な方がプリントがしやすいので下敷きやクリアファイルを服と服の間にいれる。
印刷したい位置に先程製版した版を合わせて、版の上にアクリルガッシュを載せます。
気持ちアクリルガッシュは多めに
そうしたらスキージを利き手で持って、奥側から手前に引くようにスキージを動かします。
スキージの角度は75度くらいでスピードは速すぎず遅すぎず。
プリントが終わったら乾燥です。
プリントしたすぐ後はまだアクリルガッシュが服の上に乗っているだけなので長くても2〜3時間程自然乾燥させ定着させます。
その間に版の清掃を行います。
アクリルガッシュは放置しておくとすぐに乾燥してしまい版のメッシュ部分がアクリルガッシュで埋まってしまいます。
プリントし終わった後はすぐに洗い流しましょう。
仕上げに自然乾燥させた服の上にクッキングシートを載せてその上からシワを伸ばすようにアイロンをかけてあげましょう。